Tuesday, November 21, 2006

正直と不誠実の間 In between honesty and ambidexterity

私の欠点であり長所であるところは正直さだと思ってきたのですが、
最近それはとんだ勘違いであるような気がします。

私って嘘つきかもー!!

今日は、NHKに対する強制報道問題と、日本のスポーツ選手の海外流出についてディベートしました。二つ目の方でスピーチしました。肯定側の第三スピーカでした。結果は4対3で負けと僅差だったし、私のスピーチのレトリックを気に入って下さった方もいらした(あれ、もしかして慰めてくれただけ?)ようなのですが、痛恨のミスを幾つかしたので凹み気味です。

ひとつは、スポーツ選手の力は環境の賜物なので個人の選択の権利だけを優先すべきではない、という話に持っていく筈が後半を言い損なってしまったこと。何のためのイントロだったのか不明なことに・・・。短期・長期の比較と、社会・個人の比較、という二重のマクロ・コンパリをしようとかなりテクニカルなスピーチを狙って失敗した格好。うーん・・・残念。

もうひとつは、コンパリ重視の総括スピーチは自分より前のスピーチと重複しなくて良い反面、進出議論に聞こえないように使う言葉には最新の注意が必要だということ。今日は、第一スピーチの二つ目の議論を伸ばしたつもりだったのに、言葉尻はかなり新しい印象を持たれてしまった危険があったようです。チームの一貫性にマイナス。全体的に浮いた印象を持たれたのかも。もっと第一スピーチで使われた言葉遣いを入れ込むべきでした。これは失敗するとチームメイトの方たちに対して失礼千万なことになりがちなので、次回は絶対気をつけたいと思います。

まあ技術的な失敗なので、そういうのを気にする会ではない、という説もありますが・・・世界大会前なので、むしろ技術面の失敗の方が凹む私です。もっと基本に忠実なスピーチをしよーっと。変にアクロバティックなスピーチを狙うのしばらくよそーっと。

まあそういう反省は置いておいて。表題の件ですが。

日本の選手が海外に移籍するべきでないという主張は、正直自分の意見に反しているように思います。でもスピーチしている時は半ば本当にその主張を信じている状態。これ、競技ディベートの中ではその方が良いわけなんですが、最近日常でそういう状態になることが増えている気がします。そういう自分になんだか少し違和感を感じます。なんで実生活でロールプレイングしてるんだろう・・・みたいな。普段の友人たちとの会話でも、最近自分がカメレオン体質なような気がして困ります。 これ、ある女友達と先日飲んだ時に思ったのですけど・・・。

嘘じゃないけど本音でもないことをサラーッと言える様になってしまっている気がする!!

でも大人って皆そんなもんなのかも・・・
友達の方だって明らかに「嘘じゃないけど本音でもない」言葉で
場をうまくつなごうとしてる時結構あるし。
Since when???

うーん・・・よくわかんないな。
もはやそれが正直なのか不誠実なのかも分からなくなってしまう。

・・・けどコミュニケーション・フェチ的にはそういうのやっぱり苦手です。
熱くないのよね。燃えないのよね。
なんというか、頭を使っていない怠惰なコミュニケーションだと思うのです。
続けると馬鹿になりそう(今更心配しても手遅れ?ひどい・・・)
自分の考えをひとつの意見の形に収斂させるためには膨大な情報処理が必要なわけで、
その白黒つけるためのエネルギーは凄いと思います。
最近それを惜しんでいる気がする。怠け者だ・・・。

で、熱くさせるコミュニケーションをして唸らせる人、というのが少数ですがいるわけです。たまたま私と問題意識が似てるとか、たまたま本音になれる波長が合うとか、偶然の要素も大きいようです。でも何はともあれそういう人とのやりとりは本当値千金。この怠け者モードを脱却するためのスイッチが押されるのが良く分かるんです。ああこの瞬間のために残りの人生息してるんだな、って思います。

うーん・・・そういう電気がビビビッと通るようなコミュニケーションに飢えてるかも。最近。
誰か何か抽象的なことについて意見を戦わさせてくれないかしら・・・(笑)
他力本願なこと言ってないで自分でよく考えるべきなんでしょうけど。

まあ、そういう日常のことはおいておいて、ディベートの会は頭使えるから好き。
なんだか技術に走ってしまった今日のスピーチ。(おそらく他の人にはそうは全く見えず、どちらかというと大味なスピーチに見えたかと・・・)まるでサービス・エースを狙いすぎてラインオーバーしたみたい・・・。次回はあんなに大技狙わずに身の丈にあったスピーチをして話題自体を楽しもうっと。

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