Feminology (2. The Naked One) フェミノロジー(第二話:素の女)
マイノリティの地位向上についてのディベートで否定側に回ってしまったら
「Society is not ready」と言い張るしかない、というのはTの教えでしたね。
先日の、(ふじま君のは問題外ですが、)大たっきー君のコメントを読めば、
いみじくも「Society is not ready」であることが如実に分かるわけです。
多くのマイノリティの地位向上に関するディベートで議論になるとおり、
Societyを、つまりは人々の『考え方』を、変えていく方法が本来は争点となる筈です。
私達は同性愛者がリンチにあったり就職拒否を受けることをなくしたいだけではない。
同性愛者を差別する心を、社会から取り除きたいのです。
私達は外国人が不当な労働環境におかれたり人種差別的な発言を受けることをなくしたいだけではない。
人々の外国人に対する差別心をなくしたいのです。
私達は、いかなるヒトも、正当な理由なしに蔑まれることなくありがままの姿で愛される社会を創りたい。
tokenismの議論は、glass ceilingだkicking it around in its backyardだと説明を講じたところで、とどのつまりは、心が変わらなければ何も変わらない、そういうことではなかったでしょうか?
翻って、現状に問題が存在するのかどうかを議論している私たち自身を顧みれば、
本当に「Society is not ready」というわけですね。
『思考』について問題にするのはおかしい……ですか。
本当に、Society is not readyですね……(溜息)
そして、Social Awarenessは放っておいても上がらない、
……だから、辛くても声を挙げなければならない、
と無理矢理自分を鼓舞してみる。
さて、前項は、
1.『思考』も、いやさ『思考』こそが問題である。
(フェミニストの女性には「分からない」と言えば済むと思ったら間違いである。)
2.『思考』の問題は洋の東西を問わない。
(多くの国の女性が処世術として「知性に欠けるフリ」をしがちである。)
という内容でした。
本項では、
3. あるべき状況とは何か
フェミノロジー一般について考察します。
次項、
4. 現実はどうか
5. 想定される反論と返答
と続けられればと思います。
その後、もう少しディベートに焦点を当てていけると……いいなぁ…、と。
長期戦ですが、まあお付き合いいただける方だけお付き合いくださいませ。
しかしねー、こうして長々と説明しなければ「自分勝手なヒステリー」ととられる。
こうして一々説明すれば、「小難しくて小賢しくて小うるさくて、お堅い(seriousな)女」と言われる。
全く救いのない話ですな。損しかない。だから賢い人ほど声を挙げられない。
もう一度言っておきましょうか。
これは大変よろしくない。
更にもう一度言っておきましょうか。
これは大変よろしくない。
私は頭悪い頑固者です。
そしてかつてかのコーチに言ったとおり。
「I'm proudly stubborn」
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3.あるべき状況とは何か-あるがままの存在として愛されること
被差別者の地位向上一般に言えることですが、
要は「あるがままの姿でいられること」を目指しているのだと思います。
同性愛者が軍隊に入るために性的嗜好を隠さなければならないのはおかしい。
有色人種が白人のように振舞わなければ(そして『オレオ』だの『バナナ』だのとからかわれなければ)社会的成功を得られないのはおかしい。
日本語を母語とする者が標準的な英語を話せないことを恥ずかしく思わなければならないのはおかしい。
同じことですね。
ヒトは自分が誰であるかを恥ずかしく思う必要はない。
ヒトは自分が誰であるかによって競争からmarginalizeされるべきでない。
女性が、知性を隠したりaspirationを抑えたりすることは、この原則に抵触しています。
(こんな単純なことを、こんなに長々とかつ卑近な表現で書いていることが、これを読む方の知性を過小評価していると受け取られないか大変危惧しています。もし気分を害されたらごめんなさい)
ローレライは女だから自分の知性を隠している。
これは不幸なことです。
女性がありのままの知性を素直に発揮できる世の中であって欲しいと思います。
小難しいんじゃない、難しい話をしてるんです。
小賢しいんじゃない、賢い人なんです。
小うるさいんじゃない、主張のある人なんです。
素のままの、あるがままの知識人でありたい。男でも、女でも。
でも前者の印象を持たれることが、女は特に多い?
それは不幸なことです。
"Hey, but we live in the real world"?
確かに。
次回、
4. 現実はどうか
を……お届けできるほど私の気力が持つと……いいなぁ…。