Thursday, August 24, 2006

羊の道 第五話

やばい。もうだんだん忘れ始めています。
面倒だから複数の試合を一辺に書いちゃえ。

[Adjudication Test Debate]

プレトーナメントの余韻冷めざる翌日。朝,普通に本大会のブリーフィングを受けるつもりで会場に行ったら、この後のテスト用の模擬ディベート出て,とレイン氏に頼まれる。正直内心「うげっ」(笑)しかも20分後には準備始めてくれって・・・

論題は,「イランには核兵器を開発する権利がある」でした。私は肯定側。

チームメートになったのはMUDのリズちゃんとMMUの風船男。あああーーーあたし初めて組む外人選手と大舞台って大嫌いなのにぃ・・・。何がイヤってプレパがイマイチ上手くいかないのです。初めて組んでるだけでもやりにくいのに、プレパ中の会話って妙に隠喩や指示語が多くてわかりにくいんだよね。つい主体性を放棄しがちになるのよ...と文句たれる暇もなく開始。階段教室にぎっしり座る受験者と見物人にどんよりしつつ腹をくくります。私は二人目でイマイチ喋る中身が準備不足で足りない。仕方ないのでくだらない冗談で上げ底する。ああ薄い,薄いぞ内容が・・・

あとで審査員として試験を受けていたソネレック氏に感想を聞くと,「出だしの冗談を無駄と思うか、わらかしてナイスと思うかで君のスピーチの評価はかなり分かれた」とのことでした。まあそんなもんか。

しかしソネレック氏に嬉しいコメントを貰う。
「けどね,俺は凄いと思ったよ。外国語で冗談言うのって難しいよ。けどさ,masakoはconsistentlyに面白いもん。それってなかなかできないよ。」
ああ・・・そう言って頂けると嬉しいです,ホント・・・。
(これが前述の「ユーモアに関しては嬉しいことがありました」の部分)
しかし中身も充実させたかったなぁ・・・

ちなみに私の言った冗談というのは,否定側の「国際的なプレッシャーを与えて開発を思いとどまらせるべき」という話に対するもので,「いやね,ぶっちゃけそんなこたできないわけよ。つーか,できるんだったらうちの隣の国先にどうにかしてよ」という自虐ギャグ。折りしもテポドンが発射される前々日でした。試験中にもかかわらず笑ってくれた観衆がいたからまあ良いとするか。

[Practice Round (v. MUD)]

ソネレック氏抜きでもプレトーナメントと同じパフォーマンスができるのか不安になった私たち。練習試合をさせてもらうことにしました。相手はMUD。ソネレック氏がジャッジしてくれました。

論題は・・・
a) that Media should not reveal counter-terrorism measures.
b) that militarily intervene in Burma
c) that US should crack down the illegal workers

和訳すると・・・
a) メディアはテロ対策の手法をあばいてはならない
b) ミャンマーに軍事介入しろ
c) 米国は不法就労者を根絶しろ    ってとこでしょうか。

結局a)でやりました。

感触的にはイマイチの試合(うちのチームのせいだけじゃなくて両チームともイマイチだった)だったんですが,時間がないのでジャッジのコメントも聞けずにオープニングセレモニーへ。

セレモニーは国立博物館で開かれました。原住マウリ族の伝統的な歓迎の儀式を受けました。儀式では対岸にマウリの長達が座り,こちら側には大会参加者が男性前,女性後ろの席順で座りました。(これは男女差別的で大会主催者は最初難色を示したらしいのですが,マウリの伝統を結局優先したとのことでした)こちら側の最前列と次の列の端だけマウリの人が座っていて、途中なんとなく「この者たちをどうぞ受け入れてやってください」って意味かなーっと想像されるスピーチを対岸の長老たちに対して行っているようでした。ソネレック氏は有名人なのでちゃっかりマウリの方の隣に座って,内容を英訳してもらっているようでした。羨ましいぞ。

その後レセプションとして軽食と飲み物が振舞われました。結構沢山ワインやシャンパンを飲んでしまい,ほろ酔いかげんになりつつ,夢チームはちゃっかりソネレック氏を拉致。会場の隅でさっきの練習試合の感想・アドバイスなどをしてもらいました。

ソネレック氏は夢チームが勝ったと思ったとのことでした。ただスピーチの構成など何点か改善点を指摘して貰いました。酔っ払ってて覚えていられるか不安だったので,おもむろにペンとメモ帳をパーティバッグから取り出してメモり出すTPOをわきまえない私でした。

パーティが終って部屋に帰ると,おやおや?サイドボードに見慣れぬ紙が。なんとソネレック氏が練習試合中取っていたノートでした。試合終了後すぐノートをポイ捨てするソネレック氏のこと。これは私が貰ってしまっても文句は出ないのでは。しめしめ,とネコババ決定。

読んでみると・・・なんと!!!あたし77点貰ってるよ!!(Matter 31, Manner 31, Method 15でTotal 77) ご存知ない方に補足説明すると,一般に75点が大会の平均点になるようにと審査員は指導されます。が,現実的には73点や74点が平均になることが多く,76点取れていれば予選通過レベルとされます。ファイナリストの平均スコアが78とか。80点越すと,マハトマガンジーとかキング牧師レベル。その中で,日本の選手に77点というのはメチャメチャ高いのです。うきゃーーーーー大感激です。もーこれをお守りにしてあと3日間の予選に臨むわ!と大興奮でした。

しかもどうやらソネレック氏には,気に入った議論の横にチェックマークをつける癖があるらしく,読むと結構勉強になりました。いつかこちらでもご紹介できると良いのですが。

本大会初日はそんな感じで終了。いよいよ次は予選だ。
そろそろ書く気力が萎えてきたけど忘れてしまわないように頑張ろう・・・。

No comments: