Tuesday, October 31, 2006

わくわくの代償 What can you sacrifice for the excitement?

今日はセコム鳴りませんでした(笑)よかったー。
毎月鳴ったらご近所に顔向けできません。

今日の夜の会は、ワクワクとドキドキとハラハラがない交ぜになった気持ちで迎えました。まず、私が誘って来て下さった方には楽しんで頂けなかったら申し訳ないと思いました。逆に、前から参加していらっしゃる方には私の声をかけるセンスを認めてもらえず「空気読めよ」的感想を持たれたら申し訳ないとも思いました。責任重大。しかも論題をひとつ担当したので、もうドキドキしっぱなしでした。

まあそうは言っても、来て下さいってお願いした方達は、かなり自信を持って素敵な方を探してきたので結構自信がありました。けれど論題はねー。国際大会用の練習に特化している私のセンスがズレているのは間違いないから・・・

結果としては、会場も凄く和やかな雰囲気で、飲み会も楽しくて、胸をなでおろしました。
よかったぁあああああ。
あとは呼んで来て下さった皆さんの感想を聞いて・・・といった感じでしょうか。
できれば楽しく過ごしてくださった、また来て下さる、ということだと良いなぁ、と思います。
せめて嫌な思いをされた方がいなかったならいいなぁ・・・
大切なお友達ばかり呼んだので、これがきっかけでどうとかあったら嫌です。
楽しかったって言ってくれますように!!

今日の論題は、1.学区制廃止、2.宝くじ選挙導入 でした。
二つ目の宝くじの方が私の出した案です。

今アリゾナ州では、投票率低下の対策として、
投票した人から抽選で一人に百万ドル当たるという制度を導入しよう、
という案が話題になっています。11月に住民投票で決まるそうです。
http://travel2.nytimes.com/2006/07/17/us/17voter.html


で、論題はこの宝くじ選挙をするのが良いか悪いか、という話でした。

実際のアリゾナでの議論は、投票者に金銭を渡してはならない、とする
米憲法に反しているのではないか、という議論がメインのひとつです。
この条項は、おそらく政党が金品を渡して票を買うのがいけない、という話で、
誰に入れたか関係なくお金をもらえるケースは想定されていないのではないかと思います。
まあ、だからこそ憲法解釈の議論が熱くなるわけなのでしょう・・・

今日の試合で大きく話題になったのは、アメリカの憲法に関するところではなくて、
もっと原則として、金と引き換えに投じさせる票に意味があるのか、とか、
最初は政治に興味なくても、宝くじにつられて投票所に行ってる内に興味がわくんじゃないかとか、
民意を反映させる、とはどういう意味なのか、に踏み込んだ内容でした。
民主主義の根幹に関わる、良い議論だったと思います。

投票を義務とするか権利とするかについては、長い論争の歴史がありますが、
このインセンティブを与えるというのはどちらにも入りそうにありません。
The Third Way??(笑)
それでもまあ大雑把に言って議論の中身は義務投票化と大して変わりません。
それなのに何故かこの論題のほうが義務投票の論題より楽しい。
なんででしょうね。非常識だからですかね。不真面目な感じがするからですかね。

まったくアメリカにはこういう楽しい発想する人がいるんだなぁ、と感心してしまいます。
私たちは半ばジョークとしてこの論題を議論したわけですが、
現地では大真面目に法学者なんかも巻き込んだ議論をしているようです。
非常識、と言えばそれまでですが、そういう柔軟性、私は好きです。
なんていうか・・・おおらかですよね(笑)

実は、義務投票では発生して、宝くじ選挙では発生しないデメリットというのもあります。
「どちらの候補者も最低ラインを割っていて、どちらにも投票したくない。俺はこの選挙自体の価値を認めない」という強いメッセージを、投票しないことで発する権利が、
義務投票では損なわれるというものです。
否定側は、投票しないという意思表明を受け入れるのも、
民主主義における民意の反映のひとつだ、という論陣を張ることができます。

ただこの話が出てくると、「じゃあ白紙投票しろ」というプランの設定そのものに帰る議論で
対処しようとする肯定側が多いので、一気につまらなくなります。
だってもし白紙投票ばかり増えるのなら、そもそも肯定側が主張していた、
より多くの国民の意見を反映する、っていうメリットも成り立たないんです。
でもその矛盾に気づかず、「白紙投票でオッケー」と叫ぶ肯定側が案外多いんですよね・・・。

宝くじ選挙はそういうくだらない議論をしなくて済むというのも、
私が割りとこの論題を気に入った理由でした。
本当は私自身がこの論題でディベートしたかったんだ!(笑)

皆さんが楽しんでくれたなら良いんですけどぉ・・・
どうだったのかなぁ・・・ドキドキするなぁ・・・

ま、そんなことは、今更言っても仕方ないさぁー。
次回何か皆がハッスルしてワクワクできるような論題を探すべく、
明日も私は新聞を読むだけさぁー。

おやすみなさーい。

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