Thursday, December 22, 2005

ユニバーサル・ノータリン

韓国の高校生から連絡が来ました。韓国で講演した時ファンになってくれた子で(自分の教育者としての才能が恐ろしい、というのは全くの冗談です。ごめんなさい)、以前も連絡をくれたことがありました。

最初普通に近況の話だったんですが、途中から「日本で『嫌韓流』っていう本がベストセラーって本当?」と詰め寄られました・・・

。。。嗚呼、それを訊きたかったのね・・・今日は何のご用事なのかなと思っていましたヨ・・・

えっと・・・そうなんですか?
私も本屋でチラッとは見かけましたが読んでないので内容はよく知りません。売れてるんですか?そんなに?

「まあ、万が一そうだったとしても、読者が皆その本に同意してるとは限らないしね。韓流ブームも本当だよ」と逃げた答えをしてしまいました。ううう。非教育的。ごめんなさい。次回までに勉強しておきます・・・(汗)

その後「日本の学生が『韓国ってカルフォルニアにあるんでしょ』って言ったっていう噂があるんだけど、日本での韓国の認知度はそこまで低いの?」という質問も。

いや・・・それはその学生(?)がスーパー馬鹿なだけ・・・普通はありません、そういう珍答は。(その噂が本当だったとしての話ですが)

仕方ないので、『ボウリング・フォア・コロンバイン』では中年のおじさんがガンジーを知らないって言うシーンがあるし、『パール・ハーバー』を見て「日本ってアメリカと戦争したことあるんだー」とのたまう女子高生もいる。どこの国にもノータリンはいて、上を見ればキリがないのと同じように下にもキリがないの・・・かも?(そう思いたくないけど)なので、幾らボトムが仰天する程やばくても、それは所詮外れ値。必ずしも平均的な層を説明しないかも。今回で言えば、一人が韓国に関して無知だったとしても「日本人が韓国を馬鹿にしてる」ってことにはならないと思うよ・・・と言ってみました。これは正直な気持ち。彼女はそうした例に驚きつつも次第に態度を軟化させてくれました。やれやれ。

もう少し穿った見方をすれば、米国の言いなりにならない国・韓国を、同じく米国(中央政府)の言いなりにならない州・カルフォルニアと重ねたのかも??(それはないか・・・)

まあでも「日本はアメリカの51州目」と揶揄する人たちもいますから、万が一その学生がsarcasticな意味で「韓国はカリフォルニアに」と言ったのだとしても、対象になるのは韓国だけではなく自国もかも・・・という話もしました。(でもsarcasmじゃなさそうな話だけど。)彼女も「ああ、イギリス人もBlairはBushのlapdogだって言うことあるしね」とここら辺では随分相手の口調も柔らかく。少し安心しました。

まあ、やっぱり単に地理がスーパー苦手な子だったというのが一番確率高そうですけど。

そんなわけで、なんとか最終的には友好的な会話に戻ったものの、彼女がどこまで納得できたのかは謎。うーん。まあ、地道に知り合うしかないよね・・・お互いメディアの色眼鏡を外すのには時間がかかるのだろう。。。高校2年生なんて多感な年頃だしね。

でもね、何にしてもこういう訊き難いところをズバーッと訊いてくるこの子の姿勢は大好きです。陰でぶつぶつ言われるよりずっと気持ちいいですね、私的には。彼女の真直ぐさに応えられるだけの洞察力を持ちたいものだと思います。

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