Tuesday, May 01, 2007

[Book] いち・たす・いち 1+1


[本] 中田力. 2001. 『脳の方程式: いち・たす・いち』. 紀伊國屋書店.


明日の早朝にはスレッシュが成田に降り立ちます。

今頃出国審査かな。


さて、この本と姉妹本である『脳の方程式: ぷらす・あるふぁ』と一緒にBookOffで発見。何年か前に読んで面白かった本なので二冊まとめて購入しました。この分野と全く関係ない人にさらっと読めてしまうように書かれている好著。おススメです。


私が好きなのは「統一脳理論」という章の「意識の根源」という部分。LGS(lattice gas shell)の話。最近ニューラル・ネットワークを扱う人の多い部署に移動したこともあって改めて面白い話題です。『ぷらす・あるふぁ』の方の「禁断の果実」の章も好き。


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 脳の主食はブドウ糖である。

 どうしても仕方がないときはケトンと呼ばれるものも食べることはあるが、ほとんどの場合ブドウ糖しか食べない。そのくせ大変な大食漢である。

 草食動物は草というかなり効率の悪い食事をとる。(中略)肉食動物は動物を食べることによって、もう少し効率の良い食事法を手に入れた。それでも、脳が消費する恐ろしい量のブドウ糖を作り上げるには、よほどがんばって狩りをしなければならない。(中略)それでは、サル族はどうやって大きな脳を維持する食事法を見つけたのだろうか。

 何でも食べること(雑食)だけでは達成できない。

 実は、果実である。(中略)

 甘い果実を頬張ることで、サル族の先祖は大食漢の脳を大きくすることに成功する。エデンの園の記載は、あながち、うそではなかったのかもしれない。

(『ぷらす・あるふぁ』pp.106-107)

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[Book] Nakata, Tsutomu. 2001. 1+1. Tokyo: Kinokuniyashoten


Introductory book for brain science. Very easy to read through. :)

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